
私の娘は選択的シングルマザーという道を選びました。
「父を嫌っているわけじゃない。でも、自分の顔や骨格に強く影響している“父の遺伝子”を子どもに引き継ぎたくない」——
そんな思いから、私の娘は海外の精子バンクを選びました。
結婚をせずに母になるという選択をした娘には、さまざまな理由がありましたが、その中でもとくに大きかったのは
「外見的な遺伝子」へのこだわりでした。
この記事では、娘がどのような思いで海外精子バンクを選び、なぜその決断に迷いがなかったのかを、母親である私の視点からお伝えします。

先にお伝えしておきますが
うちのムスメはかなり
頑固で変わりものです(笑)



しっかりちゃっかり
してるムスメです
父親との関係と「遺伝子への違和感」
私の娘は、父親のことを嫌っているわけではありません。



お父さんのことは
好きやで
むしろ人柄や生き方においては尊敬していて、父として信頼しています。
ですが、ルックスの面では少し複雑な感情を抱いていました。



私の好みが
こんな結果を
生み出すとは…
父親は男らしく、どちらかというとゴリマッチョなタイプ。
骨格がしっかりしていて、顔立ちも精悍です。


その遺伝子が強く現れた娘は、女らしく華奢なタイプというよりも、骨格がしっかりした体型と、可愛らしいよりも凛々しい顔立ちを受け継ぎました。



男やったらええやろけど
女やったらコンプレックスで
しかないわ
もちろん、それは悪いことではありません。
むしろ健康的で、キリッとした強さを感じさせる魅力でもあります。



私はそんなに
悩むような外見では
ないと思うけどな~
ですが、娘にとっては「もっと女らしく可愛い外見になりたかった」という思いが強く、その不満が心の奥にずっと残っていたのです。



ず~っと女として
自分に自信が
持てなかってん
そして娘は、「もし自分の子どもにも同じ特徴が遺伝したらどうしよう」と考えるようになりました。
父を否定する気持ちはないけれど、自分が抱えてきた外見へのコンプレックスを次の世代に引き継ぎたくない。
そこに強い気持ちが芽生えたのです。



ちょっと弁解させて
娘いわく「両親が離婚せずに、今も仲良く暮らしているのであれば、父親に似てても「仕方ないか~」で済ませてたかもしれない」



でもお母さんは
さっさと離婚してん
一緒に遊んでもらった記憶もない。
一緒に生活した記憶もない。
誕生日にはご飯をご馳走してくれる父親に感謝はするけど、思い出が、記憶があまりに少ない存在・・・。
「なのに遺伝子だけなんでこんなに色濃く残ってるね~~~ん!!」


「ごめ~~ん!!」としかいいようがありません・・・。
娘の葛藤と決断
「自分の子どもにまで、同じコンプレックスを背負わせたくない」



しかもお父さんの遺伝子
見た目と一緒で
まあまあ強いねん



確かに私と離婚したあとに
再婚してもうけた
彼のお子さんたちにも
色濃く出てるよね(笑)
そう思うようになった娘は、妊娠方法について真剣に調べ始めました。



なんとかお父さんを
薄めたかってん(苦笑)
日本では精子の提供は非常に限られており、今現在はSNSやマッチングアプリを利用するしか方法がありません。
しかもそこにドナー登録してくれている人たちもまだまだ数は少ないです。
「提供者を選べない」という事実は、娘にとって大きな壁でした。
なぜなら、自分が避けたいと思っている「強い父親の遺伝子を超える遺伝子」を持っているドナーを探せる可能性が低いからです。



うちのお父さんと戦える
ドナーは日本人には
なかなかいなさそうやん
そこで娘が注目したのが 海外の精子バンク でした。
海外では、提供者の身長・体格・学歴・性格傾向、さらには幼少期の写真や音声データまで公開されているところもあります。
娘にとってそれは、ただの情報ではなく「未来を選べる材料」でした。



外人さんは色々と
濃いよね(笑)
「どうせなら、これまでにない新しい遺伝子を取り入れたい」
「子どもが生まれたとき、自分とはまったく違う可愛らしい外見になるかもしれない」
そんな思いが、海外精子バンクを迷わず選ぶ大きな動機となったのです。



一体どうなることか!?
葛藤はもちろんありました。
父を否定するような選択ではないのか?(いや、してるやろ)
周囲にどう受け止められるのか?(びっくりされるやろ)
でも最終的には「自分の後悔を減らす選択をすることが一番大事」と考えるようになりました。
そして娘は、「自分が納得できる遺伝子を選ぶ」という決断を、迷わず下したのです。



あくまで
私の考え方ですよ
海外精子バンクを選んだ選択は間違いではない
海外精子バンクを利用することに決めた娘は、まず「情報量の多さ」に安心感を覚えました。
日本で提供を受ける場合、匿名性が高く、相手の遺伝的な特徴や人柄について知ることはほとんどできません。



しかもウソの
プロフィールの人も
混じってるみたい
しかし海外では、厳重なチェックと提供者のプロフィールが詳細に公開されています。
- 身長・体格・髪や目の色
- 学歴や職業
- 性格傾向のアンケート結果
- 幼少期の写真や現在の声の録音
といった情報まで確認できるのです。



日本にはいないけど
別の国できちんと
生きている人なんやなって
安心できます
娘にとってこれは、「ただの妊娠方法の選択」ではなく「未来の子どもに贈る遺伝子の選択」でした。
「顔立ちや骨格に自信が持てない」
「もっと違う可能性を子どもに与えたい」
そう思ったときに、自分で情報を比較しながら納得のいく選択ができるのは、精神的にも非常に大きな支えになりました。



そういえば私ら親世代も
若い頃、キムタクの
遺伝子やったら
なんぼで買う?みたいな
話してたな(笑)



女の人やったら
ちょっとは考えるん
ちゃうかな?(笑)
さらに海外バンクでは、遺伝性疾患や感染症のチェックも徹底されています。
医学的にリスクが低いことを確認できたのも、安心して前へ進む大きな要因になりました。



遺伝が関係する病気を
子どもから遠ざけたいと
思うのは親になる人なら
わかってくれるよね
その問いに真正面から向き合えたことで、娘は不安よりも「希望」を強く感じるようになっていったのです。



私たちが
選んだドナーに
ついてはこちらで
お話しています


母として私が感じたこと
娘が「海外の精子バンクを使って子どもを産みたい」と言ったとき、正直に言えば最初は驚きました。
「そこまでして、自分の願望にこだわるの?」
「ハーフで生まれてくる子どもの気持ちはどうなの?」



母としては戸惑いと
疑問がありました
しかし、娘の話をじっくり聞いていくうちに、単なる「ルックスへのこだわり」ではなく、
自分の未来と子どもの人生を見据えた真剣な選択 だと感じるようになりました。
娘から冗談ぽく言われたことがあります。
「昔はなんでこんな外見に産んだんよって思ってた。
もしもお母さんが生まれてくる子どものことを考えて、遺伝子をじっくり選んでくれたのならお金で買ったと言っても感謝してたわ。
どうせすぐに冷めてしまう愛情の結果で子どもがどうなるか考えてくれたら良かったのに」って・・・。


「ごめ~~ん!!」としかいいようがありません・・・。
確かに、父親の遺伝子は尊重すべきものです。
娘自身も父親のことを嫌っているわけではなく、むしろ父としては信頼し、好きな人です。
ただ、「自分に強く出てしまった遺伝子を、子どもにもそのまま渡したくない」という気持ちは、母として私も少し理解できました。



女だからかな?
私自身も若い頃、鏡を見て「もう少しこうだったら…」と思ったことがあります。
私も父親に似て口が大きいことが大嫌いでした。
外見へのコンプレックスは、多くの女性が抱える普遍的なテーマなのかもしれません。
そして何より、娘が自分の考えをただ抱くだけでなく、実際に行動に移したことに強さを感じました。



行動力がすごい!
迷いや周囲の目にとらわれず、「自分と子どものために最善を尽くす」というその姿勢は、母として感心する気持ちもあります。
私ができるのは、ただ娘の選択を信じ、支えること。
もうすぐ生まれる子どもを一緒に迎えるために、母娘で歩んでいく――
それが私にとっての覚悟になりました。



母として子どもを育てるために
「愛か、お金か」を
選択したお話はこちらです


まとめ
娘が海外精子バンクを選んだ理由は、決して父親を否定するものではありません。



何度もいいますが
お父さんのことは
好きですよ
むしろ父親を尊敬しながらも、 「自分の外見に強く影響した遺伝子を次の世代には渡したくない」 という、個人的で切実な思いからの選択でした。
外見や遺伝子へのこだわりは、誰もが心の奥で少しは抱えているもの。
しかし、それを現実の選択にまでつなげるのは、とても勇気のいることです。
娘は自分の希望を真剣に考え、行動に移しました。
その姿勢は、母である私にとって驚きでもあり、感心すべき点でもあります。



中々口に出すのも
ためらわれる問題
それを実際に行動に
移すムスメには脱帽
「子どもを産む」「遺伝子を選ぶ」というテーマは、賛否や価値観が大きく分かれるものです。
ですが、最終的に大切なのは 母親自身が納得できる選択をすること だと、私たちは強く感じました。
母娘で一緒に歩むこの道のりが、同じように悩む女性たちのヒントになれば嬉しく思います。



もし子どもの遺伝子を
選べるとしたら、
あなたならどうしますか?




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