「結婚せずに子どもを産みたい」──
そんな思いを抱いたとき、どうすればそれが現実になるのでしょうか?

お母さん
私、選択的シングルマザーに
なろうと思う
私の娘は、結婚せずに母になるという「選択的シングルマザー」の道を選びました。
父親になる人はいません。



どういうこと?



精子バンクを
利用しようと思う
娘は海外の精子バンクから精子を提供してもらい、
何度かの挑戦の末、ようやく新しい命を授かりました。
「選択的シングルマザー」という生き方は、まだ日本では珍しいかもしれませんが、
少子化が進む今、これからはもっと当たり前になるかもしれません。



子ども産めるのは
毎月生理で
痛い思いしてきた
特権と思う



確かに妊娠できるのは
女性の特権やけど…
この選択をするには、多くの覚悟と、お金・情報・心の準備が必要です。
この記事では、私たち母娘のリアルな体験をもとに、
選択的シングルマザーになるまでのステップと費用、注意点を詳しく紹介します。



ちゃんと知ってね
もし「選択的シングルマザー」に少しでも興味があるなら、この記事がきっとヒントになるはずです。



先にお伝えしておきますが
うちのムスメはかなり
頑固で変わりものです(笑)



しっかりちゃっかり
しているムスメです
選択的シングルマザーとは?結婚しない母という生き方
「結婚をせず、子どもを持ちたい」と願う女性が選ぶ生き方──
それが「選択的シングルマザー」です。



昔からいわれる
「未婚の母」とは
ちょっと違うねん
一般的な未婚の母と混同されがちですが、選択的シングルマザーとは、最初から「結婚しない」ことを前提に、主体的に子どもを産み育てる決断をした女性たちのことを指します。



お母さん
私、結婚せんと
子どもだけ産みたいねん
私の娘がこの言葉を初めて口にしたとき、正直、戸惑いました。



はあ?
ちょっと何いってるか
わかんないです
確かに現代では、結婚=子どもを持つ、という価値観が少しずつ揺らいできています。
(子どもを作らず夫婦2人で生きていく選択ももちろんありです。)



私の時代では
できちゃった結婚も
バツが悪いって
雰囲気やったなぁ



どんな順番でも
子どもが生まれるって
素晴らしいことやと
思うけどね
今は、晩婚化・非婚化、キャリア志向の高まり、不妊治療の進化──



少子化が進んでるよね
さまざまな背景から、親になることさえも
「パートナーとではなく、個人として親になる」という選択肢が現実的なものとなりつつあるのです。



いつからそんな時代に
なっていったんやろね
とはいえ、日本ではまだまだ情報も制度も少なく、周囲の理解も決して十分とは言えません。



私もお母さんに
かなり怒られたよね
それでも私たち母娘がこの道を選んだのは、
- 子育てを経験することは素晴らしい
- 自分たちのチーム(家族)を作りたい
- 子どもを望む強い気持ちに正直でいたい
- 金銭的・精神的な準備が整っていた
そんな思いが重なったからでした。



私は子どもを産むと
決めてたから
お金もしっかり貯めました



娘と娘の子どもを
一緒に育てるのも
悪くないと思いました
選択的シングルマザーになるということは、「ひとりで育てる」という孤独ではなく、自分で子育て(責任)を引き受けるという強さだと、今では私も感じています。
そしてその強さには、支え合える人間関係や、正しい情報、そして経済的な土台が欠かせないことも、実感してきました。



父親がいない分
母の母ががんばろうと
思いました



お母さんが賛成して
くれたことが
この道を進むきっかけです
選択的シングルマザーになるまでのステップと実際にかかった費用
娘が「選択的シングルマザーになりたい」と言ったあの日から、私たち母娘は具体的な準備を始めました。
ここでは、妊娠・出産までに実際に踏んだステップと、その都度かかった費用のリアルをお伝えします。



お金はかかるって
覚悟してたけど
やっぱりきつかった~
ステップ①:娘の気持ち
まずは、娘の母として私は娘に「本当に子どもを持ちたいのか」「一人で育てていける覚悟があるのか」と、何度も聞きました。



選択的シングルマザーとして
一人で子どもを育てていく
覚悟はあるん!?



覚悟、覚悟っていうけど
そんなもんは
やってみなわからん
ていうのが本音ちゃう?



そんなこと
言われて
賛成できると思う?



そういう母やけど
私は母を納得させる
自信はありました


ステップ②:情報収集



母を説得するのと
同時進行で
情報収集もしてました
調べたこと
- 精子提供の仕組み
- 日本と海外の違い
- リスクと法制度
- 費用感と必要な期間
などを調べて母と情報共有していきました。



国が選択的シングルマザーに
関する法案を
厳しくするって聞いて
慌ててん



結果、法案は
流れたようで
安心したね
ステップ③:海外の精子バンクを利用
日本では、精子バンクの制度がほぼ整っておらず、アプリなどを使った個人同士のマッチングが中心。
しかし私たちには、それがどうしても不安で抵抗がありました。



私はやっぱりどんな人の
子どもを産むかが
一番慎重になるところ



私も娘が
誰かよくわからない人の
子どもを産むと言ったら
反対してたかも
そのため、安心・安全な選択肢として、海外の精子バンクを利用することを決断。
何百人ものドナーから、見た目や健康状態、家族歴、性格、趣味などを比較しながら、娘と私の意見が一致したひとりを選びました。



この人の子どもなら
欲しいと思えてん



私もこの人と娘の
子どもならいいなと
思えました
精子提供という“匿名”の関係ではあるけれど、私たちにとってはこの出会いが特別なものとなりました。
✅ ここでかかった費用
- 精子の購入費用:約51万円(ストロー2本・送料含む)
- ドナーの追加情報(成人写真など)開示:約2万円



精子は元気がいいのは
高かったり
失敗することも想定して
何本買うかによって
値段は大きく変わります



私はその人との
子どもがいいと思ったので
少々高くてもいいやんと
思いました
これぞ本当の一生物じゃない?


ステップ④:クリニック選びと体外授精
国内での体外授精を受け入れてくれる医療機関は少ないため、事前に複数の不妊治療クリニックに問い合わせを行いました。
選んだクリニックでは、以下のようなステップを踏みました。
- 血液検査・ホルモン検査
- 精子の凍結保管
- 受精卵の凍結保管
- 体外授精実施
- 子宮内ポリープ除去手術
結果として、3回目の挑戦で陽性反応が出て、妊娠が確定。



受け入れてくれる
クリニックは
ホント少ないねん
✅ ここでかかった費用(3回)
- 診察+検査:約8万円
- 体外授精費用:約150万円
- 精子凍結保存:約6万円
- 排卵誘発剤など:約2万円
- ポリープ除去術:約3万円
- 妊婦検診:約6万円



夫婦での赴任治療と違って
私の場合は保険を
使われへんから
総額175万円ほどの
出費となりました



保険が利用できないのは
本当に大きな出費になるね
ステップ⓹:妊娠後の通院・出生前診断
妊娠が判明してからは、一般的な妊婦健診に加えて、私たちは胎児ドックとNIPT(新型出生前診断)も受けることを選択しました。
詳しくは別記事でも紹介していますが、これも子どもを産み育てる覚悟を確認する大切なステップでした。
✅ ここでかかった費用
- 5カ月までの妊婦健診(補助券あり)自己負担:約2万円
- NIPT検査:約10万円
- 初期胎児ドック:約3万円



一人で産んで育てるから
お腹の赤ちゃんのことは
知っておきたかってん



私も初めてお腹の
赤ちゃんを見れました


全体でかかった費用のまとめ
項目 | 費用(概算) |
---|---|
精子購入・情報開示・輸送関連 | 約53万円 |
クリニック通院・体外授精(3回) | 約175万円 |
妊娠後の健診・NIPT・胎児ドック | 約15万円 |
合計 | 約243万円前後 |



28歳やし、すぐ妊娠できると
思ってたんやけど
3回かかるのは想定外やった



不妊治療に
保険がつかえないのが
大きな痛手やね~
このように、選択的シングルマザーになるには、精神的な準備はもちろん、ある程度の資金的余裕も必要になります。



私は一応300万円くらい
かかると予想してたから
それまで仕事頑張ったよ



人工的に不妊治療を
するとお金はかかるね



シリンジ式(自分で入れる)で
妊娠できれば、もっと
費用は抑えられるけど
私は早く妊娠したかってん



一回でうまくいく人も
いてるからどの方法が
いいかはわからんよね
お金はかかりましたが、「子どもを産む」という選択に覚悟をもって臨んだので、納得のいく形で命を迎えることができたと、私たちは感じています。
日本で選択的シングルマザーになるために知っておきたい制度と注意点
選択的シングルマザーという生き方は、医療・法律・社会制度の面でまだまだ未整備な部分が多いのが現実です。



まだまだ不確かな
ことばっかり
ここでは、私たち母娘が体験した中で感じた、日本でこの道を選ぶときに知っておくべき制度の壁や注意点を共有します。



一般的な道ではない分
受け入れられない
ことは多いかも
日本には精子バンク制度が整っていない
現在、日本には公的な精子バンク制度が存在しません。
そのため、日本国内での妊活方法としては、
- 知人などとの個人的な精子提供(トラブルリスクあり)
- 精子提供マッチングアプリの利用(身元不明な場合も)
- 海外精子バンクを使っての医療機関での妊娠
などの方法になります。



マッチングアプリは
ウソの経歴とかも
あるらしいよ



知人に頼むのも
あとあと面倒よね
だからこそ、私たちは海外精子バンク+国内クリニックという方法を選びました。



私はお金は
かかるけど
安心を選びました
日本では未婚女性への不妊治療を受け入れるクリニックが限られている
体外授精などの高度不妊治療を、未婚の女性に対して提供してくれるクリニックは非常に少数です。



病院もリスクが
あるんやと思う



どこの病院が
やってくれるとかは
言えないんです
また、制度上、未婚女性は保険適用外となるため、すべて自費診療となり、費用は高額になります。
項目 | 既婚女性 | 未婚女性(選択的シングルマザー) |
---|---|---|
不妊治療の保険適用 | あり(条件あり) | なし(全額自己負担) |
医療機関の対応 | 多くの病院で可能 | 対応可能な病院はごく一部 |
精子の扱い | パートナー由来 | 自分で手配・輸送 |



未婚には厳しいわ
出生届は「父親欄なし」で提出できる
出生届の「父親欄」は、空欄のままで提出が可能です。



市役所とかで聞いたら
一瞬「えっ?」て顔
されるけどOK



こっちが堂々としてると
役所の人もサラッと
対応してくれます(笑)
精子提供による出産の場合、相手の認知は必要なく、母親のみで届けを出すことができます。
子どもの戸籍には「父不詳」と記載されるとのことです。



これわざわざ書かんでも
ええけどね
この記載については賛否がありますが、子どもが将来戸籍を見てどう受け取るかをしっかり想像し、準備しておくことも大切です。



いっそ空欄にしといて
くれたらええのにね
育児・保育の制度は利用可能だが申請は慎重に
未婚の母でも、育児休業、児童手当、保育園入園など、多くの支援制度は利用できます。



だってこっちも
必死で子どもを
育てるんやから
お願いするわ~
ただし、配偶者欄や父親の情報が空欄になることで、一部の申請において追加説明や確認書類が求められる場合もあります。



想像するだけで
ややこしそうやけど
やっぱりこっちが
普通とは違うことしてるん
やから仕方ないよね
✅ 支援制度で利用できるもの(一例)
- 児童手当
- 医療費助成(自治体による)
- 保育園の優先順位(ひとり親世帯扱い)
- 出産育児一時金(健康保険から支給)
子どもの「出自(ルーツ)を知る権利」への向き合い方
近年は、子どもが成長したときに、「自分の出自(ルーツ)を知る権利」を尊重すべきだという声が強まっています。



子どもが自分の
親や祖先のことを知りたいと
思うのは当然やろね
海外の精子バンクの中には、
- 子どもが成人したあと、ドナーの情報を知る権利を保障している
- ドナーが実子と交流をOKしている(連絡可設定あり)
といった、将来的なつながりを見据えた選択肢もあります。



私は子どもが18歳になったら
ドナー情報を
開示してくれる人を
選びました



ドナーの承諾があれば
会うこともできるらしいです
(子どもだけね)



なので私は
子どもにも
きちんと本当のことを
話すつもりでいてます
子どもに「どう伝えるか」はとてもデリケートなテーマですが、曖昧にせず、誠実に準備しておくことが、母としての責任だと感じています。
世間の偏見や無理解への備え
選択的シングルマザーという言葉は、まだ日本ではあまり知られていません。
周囲からは、
- 「なんで結婚しなかったの?」
- 「父親は誰?」
- 「子どもがかわいそう」
など、無神経な言葉をかけられることもあります。



まあそんなこと
いう人とは鼻から
付き合いませんけど



ムスメは強い(笑)
それでも、私たちは“欲しかった命”を大切に迎えた。
他人の言葉に振り回されず、自分の信念を持って生きていくこと。
それが、この道を選んだすべての女性にとって、必要な覚悟だと感じます。
選択的シングルマザーに必要な支援とは?
選択的シングルマザーという生き方を選んだとき、感じたのは——
「制度だけでは足りない」ということでした。
必要なのは、お金や法律だけでなく、
“心の支え”と“情報の安心感”。
ここでは、私たち母娘が感じた「本当にあったら助かる支援」についてお伝えします。



一人ではやっぱり
不安なので支えて
くれる人はいた方が
いいと思います
1. 正しい情報へのアクセス
まず大きかったのは、情報の少なさ。



まだまだこの道を
選択する人は
圧倒的に少ないよね
ネットで検索しても、選択的シングルマザーについての日本の情報は非常に限られています。
- どこで精子提供を受けられるのか?
- どんな病院が未婚女性を受け入れてくれるのか?
- 海外の精子バンクはどうやって使うのか?



とにかく調べて、調べて、
調べまくるしかないです



なんせ周りで
その選択をしてる人と
会ったことないもんね
2. 同じ選択をした人の声がもっと必要
心の支えになったのは、わずかながら見つけた海外や日本の体験ブログでした。
でも、情報が古かったり、匿名で信頼性に不安があったり……。



この選択をする人は
LGBTの人が多いので
その方たちとの交流会にも
参加しました



それはそれで
斬新な考え方の方が
多くて参考になりました



でも私は男性が好きなので
少し意見が合わなかったかな



そうそう
母娘でこの選択を
する私らの方が
少数派で浮いてた(笑)
だからこそ、私たちはこのブログでリアルな体験を残そうと決めました。
同じように悩む人がいたら、「あ、ここに仲間がいる」と思ってもらえるように。



仲間募集中!
3. 経済的支援の制度の隙間が多い
選択的シングルマザーは、法的には「ひとり親世帯」としての支援対象になる場合が多いです。
でも実際には、
- 世帯年収が一定以上あると補助が受けられない
- 父親がいないことで保育園の加点はもらえるが、地域差がある
- 出産一時金や育休制度の活用には勤め先の理解が必要
など、制度があるのに、使えないことも多いのかもなと感じました。



未婚というだけで
不利にならない
世の中になって
くれたらいいな



離婚でシングルマザーに
なった人ともちょっと
違うんよね
4. 医療機関の理解と対応力が必要
未婚女性の体外授精に対応している病院は、全国でもほんのわずかです。
また、海外の精子を持ち込むことに関しても、
- 「うちでは対応できません」
- 「倫理的に問題があるかもしれません」
など、病院側の方針で断られるケースも少なくありません。



これが一番大変やったかも
妊娠・出産という命を生み出す医療において、選択的シングルマザーの存在が想定されていないのが現状です。



この考えはまだまだ
変わらないやろね
5. 社会的理解とメディアの後押し
「選択的シングルマザー」という言葉を、
街で聞いたことがある人は、どれだけいるでしょうか?
- 「そんな選択するってワガママじゃない?」
- 「子どもがかわいそう」
- 「男の人を頼らずに産むなんて変わってる」



ドラマとかでも未婚の母は
不幸せな人風に演じられてるの
問題やわ~



世間のイメージが
「未婚の母=不幸せ」って
刷り込まれてるよね



私が幸せな未婚の母の
第一人者になれるよう
がんばろうと思います
6. 家族・パートナー以外の“支援の輪”の存在
選択的シングルマザーは「ひとりで」決断して、「ひとりで」育てていくイメージが強いかもしれません。
でも実際には、
- 一緒に育てる親(祖父母)
- 理解ある友人
- 支援してくれる産婦人科やカウンセラー
など、多様な形の“家族のような支え”があってこそ成り立ちます。



正直、お母さんが
協力的じゃなかったら
心は折れてたかもしれん



子どもは
みんなで育てればいい
今はそう思っています
まとめ
娘の「結婚せずに母になりたい」という言葉をきっかけに、
私たち母娘は新しい家族のかたちと真剣に向き合ってきました。
この道は、決して簡単ではありませんでした。
- 周囲の理解
- 経済的な負担
- 精神的な覚悟
それぞれが重くのしかかる中で、それでも前を向いて歩いてこれたのは、
「子どもがほしい」という娘の強い想いと、
「母として支えたい」という私の気持ちが重なったからです。
私たちはこの経験を通じて、
家族とは“形”ではなく、“覚悟と愛情”でつながるものだと実感しています。



なんやかんやいって
やっぱり覚悟(笑)



プラス家族への
愛情が大切♡
このブログを読んでくれたあなたへ
もし今、選択的シングルマザーを考えている方がいたら、
不安もあるかもしれませんが、希望もあります。
- お金のこと
- 精子提供の流れ
- 周囲の理解を得る方法
私たちの実体験が、少しでもヒントになれば嬉しいです。



私ら母娘はお金に関しても
しっかりちゃっかりして
きたからヒントを与えられる
かもしれません



母娘で資産1億
築きました!


最後に──
選択的シングルマザーという生き方は、まだ日本では珍しいかもしれません。
でも、誰かがその一歩を踏み出さなければ、社会は変わっていきません。
そして私たちがいま感じているのは、
この命がやってくることの「尊さ」と、
その命を迎えることができた「喜び」です。
そんな想いを持つすべての人へ──
このブログが、少しでもあなたの背中を押すことができたら幸いです。



幸せな未婚の母が
増えますように



私たちの
体験が誰かの役に
たちますように


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